脳血管障害(脳卒中)とは

脳血管障害とは医学用語で、一般的には脳卒中と言われています。
脳血管障害(脳卒中)は脳の血管に障害がおきることで生じる疾患の総称です。
大別すると脳の血管が詰まる脳梗塞と、脳の血管が破れる脳内出血・くも膜下出血があります。

脳血管障害の患者

厚生労働省「平成26年 患者調査」/「平成27年 人口動態統計」によると、脳血管疾患の治療や経過観察などで通院している患者数は 117 万9,000人と推計されています。
脳血管疾患の死亡率は年々減少傾向ではありますが、循環器系の疾患の中では心疾患に次ぐ第2位の死亡数となっています。
また日本全体の死因第4位でもあります。
我が国は高齢者の人口が増えているため、高齢者に多い病気である脳卒中は今後も増加すると予想されます。
しかし、予防すれば減少することもできると言えます。
では、脳血管障害はなぜ起きるのか、また予防するにはどうすればいいのでしょうか。

脳血管障害の発症と種類

脳血管障害の最大の原因は高血圧と言われています。
それは動脈硬化が進行したり血管に損傷を与えやすいためです。
他にも糖尿病や脂質異常症、心臓疾患の持病がある方も注意が必要です。

・脳梗塞
脳梗塞は原因によって3つに分類されています。
①アテローム血栓性脳梗塞
太い動脈に動脈硬化が起こることで発症する脳梗塞です。
生活習慣病の進行により動脈硬化が徐々に悪化して起こります。
症状は、血管が詰まる場所により様々です。

②心原性脳梗塞
心臓の中でできた血栓が血液を通して脳へ運ばれ、脳動脈を詰まらせる脳梗塞のことです。
前ぶれもなく突然発症することと梗塞範囲が広いことが特徴となります。

③ラクナ梗塞
細い血管(動脈)が詰まってしまうことで起こる小さな脳梗塞のことです。
①のアテローム血栓性脳梗塞と同じく、生活習慣病の進行により動脈硬化が徐々に悪化して起こります。
他の脳梗塞に比べ大きな発作が起こることはなく、また少しずつ進行していきます。

・脳内出血
脳内出血の大部分は高血圧が原因です。
脳の中に出血して血の固まりができ脳細胞を圧迫して壊してしまいます。
症状は、半身(右手足または左手足)の麻痺や頭痛、めまい、嘔吐などさまざまです。
出血を起こした脳の場所や、出血の程度によって症状が違います。
「突然に」起こることがポイントとなります。

・くも膜下出血
脳動脈瘤の破裂や先天的な脳血管の異常による破裂で、くも膜と軟膜の間に出血を起こす病気です。
突然、バットで殴られたような激しい頭痛が特徴です。
大量に出血すると脳が広範囲に障害され、しばしば命にかかわります。

予防

脳血管障害の原因は高血圧や糖尿病など持病がある方に起こることがほとんどです。
生活習慣が関係しており脳血管障害にならないために、まずは生活習慣の改善して予防することが大切です。
食事や運動、禁煙、節酒が挙げられます。

・食事
食べすぎや甘いものなどの摂りすぎは注意が必要です。
塩分・脂肪・糖分を控えめにしたり、野菜や果物、大豆製品を食べることが勧められます。

・運動
ウォーキング、ジョギング、自転車、水泳などの軽い有酸素運動は血液の流れを良くなります。
体重を落とすことで血圧を低下させる効果もあります。
やりすぎは逆効果になる場合もあるので注意が必要です。持病のある患者さんは医師に相談しながら行うよう勧めるべきです。

・禁煙
喫煙は動脈硬化を進めます。
また、喫煙者は禁煙者に比べ死亡の危険度も高くなります。

・節酒
大量に飲酒することで血圧が上昇します。
適量目安は男性で日本酒1合、ビールなら中ビン1本ほどで、女性は1/2〜2/3程度とされています。
適度な飲酒を心がけるように指導するのが良いでしょう。

さいごに

脳血管障害は防ぐためには、生活習慣の改善をすることや高血圧や糖尿病など早期発見ができるよう定期的な検診を受けることが大切です。
すでに持病がある方も医師と相談しながら予防対策に取り組むよう指導しましょう。
危険因子を減らし・無くしていくことで脳血管障害の危険性は遠のきます。
また前触れ症状に早く気づき急いで専門医を受診し、対策を立ててもらう必要があります。
脳卒中予防のチャンスを逃さないようにしましょう。

参考文献:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
国立研究開発法人国立循環器病研究センター 脳卒中予防の秘けつ